最近の流行りは1型センサー!!
まず具体的な機種を上げて行く前にコンデジを選ぶ上で重要なセンサーサイズの違いについて話していきたい。
センサーとはデジカメの心臓とも言える画素素子(イメージセンサー)のことでフィルムカメラではフィルムにあたる部分だが、このセンサーの大きさとレンズの性能によってデジタルカメラの性能は決定するといっても過言ではない。
センサーは大きければ大きいほど1画素あたりの受光量が増え情報量が増える。
まぁ、簡単にいえば貴方が絵を描く時、切手サイズの紙とA3サイズの紙のどちらがより細密に絵が描けるかという話である。
書き手の技量(画像エンジン)や書くための道具(レンズ)によっても出来上がる絵のクオリティは左右されると思うが、キャンパスの大きさは絵を描く時に馬鹿には出来ないだろう。
そんなわけでデジカメを選ぶ時もセンサーサイズは重要なポイントなのだ。
上の図が簡単なセンサーサイズ比較の図になる。
私がいつも使っているのは一番外側の「35mmフルサイズ」と「APS-C」になる。
また、コンパクトデジカメでよく使われているのは一番小さい「1/2.3型」となる。
そのサイズの違いがお分かりいただけるであろうか。
最近、「1/2.3型」はスマホなどでも使われており、一眼レフと同等の画質!なんて宣伝されているのも見かけるが、これだけのセンサーサイズの差をどうやって埋めるのかと疑問で仕方ない。
そして「フォーサーズ」はパナソニックやオリンパスのミラーレス一眼などに採用されているセンサーである。
ボディサイズやレンズをコンパクトに設計できかつ画質も求めた独自規格なのだ。
最後に最近の高級コンデジで流行りなのが「1型(1インチ)」のセンサーである。
一昔前は高級コンデジと言えば「1/2.3型」より一回り大きい「1/1.7型」だったが、それよりだいぶ大きい「1型」を採用しつつボディサイズはコンパクトに抑える。
それが最近の高級コンデジのトレンドである。
もちろん、単焦点レンズを搭載したマニアックな高級機種はデジタル一眼レフに採用されているような「35mmフルサイズ」や「APS-C」を搭載しているものもある。
しかし、それらはズームできなかったりボディサイズが出かかったりと使い勝手に欠ける。
使い勝手と画質はトレードオフなのだ。
そんなわけで今回は各社から出てきている「1型」センサー搭載機を紹介しつつ私がほしい機種も紹介していこう。
CANON
PowerShot G9 X
画素数:2090万画素(有効2020万画素)
画素素子:1型CMOS(裏面照射型)
焦点距離:28~84mm
F値:F2~F4.9
撮影感度:ISO125~12800
シャッタースピード:1~1/2000秒
最短撮影距離:5cm(標準)・5cm(マクロ)
CANONが販売しているコンパクト高級コンデジ「PowerShot G9 X」。
先代の「PowerShot G7 X」が約280gだったのに対し今回は209gとかなりの軽量化を図ったモデルである。
がその分性能は焦点距離のワイド端が24mmから28mmにテレ端は100mmから84mmに狭まっている。
またF値も開放F1.8がF2にテレ端もF2.8だったのがF4.9になっているので単純に性能で選ぶなら「PowerShot G7 X」の方がいいだろう。
どちらもWi-Fiにタッチパネル搭載と便利機能が付いていることがありがたい。
PowerShot G5 X
画素数:2090万画素(有効2020万画素)
画素素子:1型CMOS(裏面照射型)
焦点距離:24~100mm
F値:F1.8~F2.8
撮影感度:ISO125~12800
シャッタースピード:1~1/2000秒
最短撮影距離:5cm(標準)・5cm(マクロ)
軍艦部がファインダーのために盛り上がったフォルムがいかにもな「PowerShot G5 X」。
性能的には「PowerShot G7 X」と変わらないスペックなので、「PowerShot G7 X」を軽量化したモデルが「PowerShot G9 X」。
有機ELのEVFを搭載したのが「PowerShot G5 X」なのだろう。
最近の高級機種にはファインダーが搭載されることが多いが、コンパクトなモデルはその使い勝手も微妙である。
実際この機種も覗いてみたがそこまで使い勝手がいいとは思わなかった。
しかし、有機ELのEVFはとても見やすく晴天下での使用では大いに役に立ちそう。
CANONの機種はボディデザインはシンプルで操作性もいいのだがシャッターボタンを押す時のストロークが長くそれが気にかかった。
ぐいっと押し込まないとシャッターが押せないのである。
これは手ブレの要因になるので今後の機種で改良されることを願う。
SONY
サイバーショット DSC-RX100M4
画素数:2100万画素(有効2010万画素)
画素素子:1型CMOS(裏面照射型)
焦点距離:24~70mm
F値:F1.8~F2.8
撮影感度:ISO125~12800(拡張ISO80、ISO100、ISO25600)
シャッタースピード:1~1/32000秒
最短撮影距離:5cm(標準)
私が前まで使っていた「RX100」の4代目にあたるのがこちらの「サイバーショット DSC-RX100M4」。
ある意味1型センサー搭載の高級コンパクトデジカメの先駆けとも言える「RX100」だったがそれも3回のモデルチェンジを経て、焦点距離は24-70mmとRX100の28-100mmと比べ広角が強化された。
望遠側が短くなったがその分F値がRX100ではF1.8-F4.9と望遠側が暗かったのに対し、RX100M4ではF1.8-F2.8と望遠側でもF2.8の明るさを実現している。
ただし重量はRX100の213gから271gと大幅にアップ。
チルト液晶に収納式EVFの搭載などで肥大化した模様。
使い勝手はRX100と比べると大幅に上がっていることは言うまでもないが、ここまでしてるのになぜ未だにタッチパネルを搭載しないのかは謎。
SONYなら今一番につける気がするが。
ちなみにRX100M4が出ている今でもRX100、RX100M2、RX100M3は併売しておりRX100など今では3万円台で購入できるのである意味オススメである。
ちなみにRX100M4は約10万円、RX100M3は約7万円、RX100M2は約5万円となっている。
Panasonic
LUMIX DMC-TX1
画素数:2090万画素(有効2010万画素)画素素子:1型CMOS(裏面照射型)
焦点距離:25~250mm
F値:F2.8~F5.9
撮影感度:ISO125~12800(拡張ISO80、ISO100、ISO25600)
シャッタースピード:60~1/32000秒
最短撮影距離:5cm(標準)
Panasonicが今年に入ってから新発売した高級高性能コンデジ「LUMIX DMC-TX1」。
1型の大型センサーを搭載しつつ、焦点距離が25-250mmまでカバーしているのは凄い。
大きなセンサーを搭載すると必然的にレンズのサイズも大きくなるため、望遠を強化しようとするとどうしてもボディサイズは大きくなってしまう。
そのためこれまで1型センサー搭載で望遠に強いカメラはコンパクトとは言いがたい一眼レフのようなボディのネオイチが主だった。
しかし、このカメラはRX100ほどコンパクトではないがそれより一回り大きいサイズで250mmもの望遠が使えるのはかなりのメリットではないだろうか。
もちろんその分F値は低めでワイド端開放でもF2.8と他の機種に対しては1段以上暗い。
ちなみにコンパクトで1型センサーを搭載しているカメラといえばキヤノンの「PowerShot G3 X」もあったのだが、それは電源OFF時でもレンズがボディからかなりせり出しており本体690gと下手な一眼レフよりも重いカメラだったため今回の紹介では省かせていただいた。
とまぁ最近の1型センサー搭載高級コンデジはこんな感じだろうか。
いずれも2015年度以降発売の最新機である。
この中から1つ選べと言われたら個人的にはやはり「RX100 M4」だろう。
「RX100」の時点で完成度は高かったのだが、それも世代を追うごとに更に改良が加えられ今や手のひらサイズのデジカメでは最高峰と言っていいできのカメラである。
ただ、値段はかなり高くデジタル一眼レフがレンズ付きで余裕で買える値段でもある。
CANONは今回ヨドバシカメラで触ってきた感じではもう少しシャッター周りに改良を加えて欲しいと思った。
ただボディはRX100と同じくシンプルで次期モデルなども期待できる。
Panasonicの「LUMIX DMC-TX1」はヨドバシカメラで新発売ということでカタログのみ置いてあり実機は見てないのだが、ボディサイズは性能を見るとかなりコンパクトに抑えられていると思う。
1/2.3型素子なら10倍、20倍のテレ端300mmオーバーなんて余裕だが、上のセンサー比較を見ても分かるように4倍以上ある1型センサーでそれらの性能を満たすレンズを作ろうと思えばそれなりに大きくなってしまうのだ。
それをこれだけのコンパクトボディに収められているのは凄いという他ない。
これまで大型素子に明るいレンズにコンパクトボディが高級コンデジのトレンドだったが、この先各社からも大型素子に高倍率ズームレンズにコンパクトボディの機種が出てくるかもしれない。
しかし、私が今回買おうとしているものは上で紹介したどれでもない。
なら何のために紹介したんだという話だが、先に話した通りこの中からだと一番は「RX100 M4」だと思う。
しかし、急な買い替えで10万円もポンと出せるほど私は金持ちではない。
かといって安くなった「RX100」をまた買い直すのもどうかと思う。
一度ケチが付いたカメラは新品で再び手に入れたいと思わないのだ。
今回私は1型センサーのカメラをやめ、新たなステージに行こうと思う。
そう、1型センサーよりもより巨大なセンサー「フォーサーズ」。
今回の獲物は「フォーサーズ」搭載コンデジである。
というわけで次回は私が今一番欲しいコンデジPanasonic「LUMIX DMC-LX100」の紹介をしていこうと思う。
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