これがどうやったら失敗するというのか
この週末映画を1本見てきました。
見てきたのは上にある通り2月1日に封切りされたばかりの”七つの会議”。
今日はこの映画を視聴して感想など書いていきましょう。
池井戸潤&福沢克雄の黄金タッグ!!
まずこの映画ですが、原作はあの大人気ドラマ『半沢直樹』や『下町ロケット』、この前映画化された『空飛ぶタイヤ』などなど、数々の社会派小説を生み出した大人気作家、池井戸潤。
また、監督はそんな池井戸作品を度々映像化している福澤克雄。
『半沢直樹』や『下町ロケット』の監督と言えば早いですかね。
まぁ、このタッグを見ただけで「この映画…外れようがないやろ…」と思ってしまいました。
私はそこまで最近の映画に興味がなく、主な情報源は他人との会話とかだったりするのですが、この映画どうよ?って最初言われたときは素直に面白そう!って思っちゃいましたね。
まぁ、この時点ではネームブランドに飛びついた単なるミーハーっぽいのですが・・・。
キャストを聞いたとき、その期待は確信に変わりましたね。
メインキャストは狂言&歌舞伎のツータッグ!?
原作と監督である意味この作品の方向性というか、完成度がある程度伺えるわけですが、ならキャストは誰が出るの?ってことが続いて気になると思います。
それでメインキャストを聞いてみたらあの「のぼうの城」や「陰陽師」、最近だと「シン・ゴジラ」の中の人で注目を集めた狂言の能楽師:野村萬斎さんと個人的には半沢直樹の最後のシーンのイメージが強い歌舞伎役者の香川照之さんです。
こりゃもう何が何でも面白いやろ絶対!って思っちゃいました。
他にも及川光博、片岡愛之助、音尾琢真、立川談春、北大路欣也などなど池井戸ドラマの常連さんが名を連ねているじゃぁありませんか。
役的にも「半沢直樹」と少々かぶってるところある方が多いですが、監督的にも慣れてるというか間違いないって感じ選んだんですかねぇ。
この完璧な布陣の映画、果たしてその出来栄えは??
まさに最高の出来!!この完成度はすごい!!
実際最高の素材を集めたのに”何この作品…”ってなるものも多いですが、これはもう期待通り、といいますか期待以上の最高の出来栄えでした。
最初から最後までダレること無く、まさに魅せられた二時間でしたよ。
というか内容が濃すぎて、このくらいで終わるんじゃね?って思いつつもガンガン場面が展開していく。
正直二時間どころか三時間か四時間分くらい映画を見てた気分でした、ええほんと。
それなのに無駄なシーンが全然ないんですよね。
全てはクライマックスに至るまでの過程、そしてそのために張られた伏線の数々。
いやーもうお見事!って感じでした。
とくに凄いと思ったのがやはり主役の野村萬斎さんの扱いでしょうか。
一応役はぐうたら会社員って扱いなんですけど、お前みたいな普通の会社員いるかーい!!って言いたくなるほど異質なんですよ、ええ。
もう、空気がスッゴイの。
そりゃ役としては普段からサボり常習犯の冴えないお荷物社員なんですけどね。
その一挙手一投足がもう一般人のそれじゃないんです、このにじみ出る狂言臭と言いますか。
端的に例えるとですね。
あなたが会社で働いていたとする。
するとどこからともなく笑い声が聞こえてきて・・・
?「くっくっくっく・・・」
あなた「だ、誰だあんたは?」
?「いえいえ、別に怪しいもんじゃぁありませんよ。私はただのサラリーマンですよ」
みたいな会話を普通にやってきそうなキャラなんですよ。
こんなのもう強キャラ感しか出ませんやん!って感じ。
ヘラヘラした演技でも上のようなよく分からない不気味感というか威圧感が漂っています。
そして・・・これはネタバレになるからあまり言いませんが、それ以外の演技も良く声が通りさすが野村萬斎さんだなぁという演技です。
ですが、そんな演技も原作者である池井戸潤さんは、最初見たときは私が書いた作品の主人公とイメージがかけ離れていて、この人は私の作品を読んでいないんだなと思ったそうです。
ですが萬斎さんとの対談のなかで、この人はしっかり作品を読み込んだ上で、自分の中で昇華し、あの主人公像を作り上げたのかと感心されたそうな。
これは是非ともスクリーンで見てほしいですね。
皆さんも機会があればぜひ見に行って下さい。
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