最近、身の回りのものを整理してちょっとした小金ができたのでそれで新しいレンズを買いました。
前から欲しかった面白いレンズなんですがそれを紹介するために今日は
”カメラのレンズ” について少し話をしたいと思います。
レンズ交換式カメラにとってレンズとはある意味ボディより大切な存在です。
写真の”写り”に直接関わってくる部分ですからね。
各レンズごとに描写に特徴があり、レンズを変えれば出てくる絵も変わってきます。
ですから、昔のレンズでも人気があるものは結構な値段したりします。
まぁ、そのレンズですがいろいろ話したいことはありますが今日は『画角』について話したいと思います。
~ 画角とは? ~
カメラについてそう詳しくない方は聞き慣れない言葉かもしれません。
『視野角』といったほうがまだイメージがつきやすいですかね。
簡単に言えばカメラで写真を撮るときに”どれだけの範囲を写せるか”。
う~ん、これでも分かりにくいですか?
では例を出しましょう。
諏訪湖の近くには高島城という城があります。
ここの屋上に登った時に撮った写真を例に使います。
まず、こちらの写真。
写真奥には諏訪湖が見えますね。
この写真は眼下に広がる景色の広い範囲を写した写真になります。
そして、この景色をどんどん狭い範囲を切り出すように撮っていきますよ。
はいこれどこの写真か分かりますか?
上の写真の右上に見える食堂の写真です。
このように”狭い範囲を写す”ことは”物を大きく写す”ことと同義であると分かっていただけたら幸いです。
そしてもっと狭い範囲を撮ったのがこちら。
どうでしょうか?
大きな画面で見たら下の黒い看板に書かれた文字もハッキリと見えます。
これが「画角」の違いなのです。
一番上のように”広い範囲”を撮れることを”画角が広い”と、”狭い範囲”を撮れることを”画角が狭い”と言うことができます。
そして”画角が広い”ことを「広角」、”画角が狭い”ことを「望遠」とカメラ用語ではいいます。
つまり「広角レンズ」とは広い範囲のものが小さく撮れるレンズ、「望遠レンズ」とは狭い範囲のものを大きく写すことができるレンズというわけです。
~ 焦点距離について ~
今日は上記で説明した広角、望遠をもう少し詳しく説明しようと思います。
とはいっても理科が嫌いな人はこの「焦点距離」とかいう文字を見ただけで思考停止してしまうこともあると思うので今回は簡単に説明していきますよ。
大体、写真とる上では概略だけわかっとけば問題ないですからね。
で、この焦点距離ですが各レンズにきちんと明記されております。
例えばこのレンズ。
「CANON ZOOM LENS EF-S 18-55mm 1:3.5-5.6 IS Ⅱ」と書いてありますね。
この明記で焦点距離を表してるのは↑にある「18-55mm」の部分です。
焦点距離ですからね。単位は長さの単位である「mm」です。
といってもこの数字だけ見ても一般人にはさっぱり分かりませんよね。
ええ、私も最初はさっぱりでした。
あれは忘れもしない私が初めてデジカメを買おうと思った時。
大学の実習で必要とのことで買おうと決めたはいいのですが、一体何を買えばいいか分からない。
そこで兄に相談したわけですね。
すると兄はRICOHのR8をすすめてくれ、R8が私にとって初めてのコンデジであり大学時代の良き相棒となったわけですが、
そのときの助言が
「このカメラは焦点距離が28mm開始で広角だし、テレ端も200mmまであるから使い勝手いいよ。マクロ撮影もRICOHは得意だからね。特にテレ端マクロは業界随一だよ。」
とまぁ、こんな感じでありがたい助言を頂いたのですが。
カメラについてなんも知らない私にとって一体何の呪文を唱えてるんだ?
焦点距離?28mm?テレ端?マクロ撮影???って感じで頭の中は?マークだらけ。
要約してもらうと「より広い範囲から望遠まで撮影できて、更に近くのものを拡大して写すマクロ撮影も得意だからオススメ!」ってことらしくなら初めからそれを言えよって感じでその場は一件落着だったわけです。
そう、初心者にとってカメラ用語はある意味鬼門なんですよね。
さ~ぱりワカリマセ~ン。
まぁ、メーカー側もそのことをよく分かってるみたいで、コンパクトデジカメ売り場では焦点距離OO~OOmmなんて大々的に説明してるポップはあまり見かけません。
その代わりによく見る言葉が「光学XX倍」とかいう表記。
ほとんどのコンデジがこの「10倍」だとか「20倍」という書き方でカメラの画角を表記してます。
でも、みなさん不思議に思ったことはありませんか?
例えば「10倍ズーム」ってあった場合、何が10倍になってるのか。
見えてるものが10倍の大きさで写せる?
「10倍ズーム」と「15倍ズーム」があった場合、もちろん「15倍ズーム」の方が大きく写せる?
普通に使ってると特に気にしなくてもいいことですが、ここにはちょっとした落とし穴があるんですよ。
例えば私の持ってるRICOH R8。
カタログでは7倍ズームと書いてあった気がします。
例えばこのR8と「10倍ズーム」を謳っているコンデジがあったとシますが、この場合、「10倍ズーム」と表記されているものがより大きく写せるとはかぎりません。
ここで重要になってくるのが先程書いた「焦点距離」なのです。
焦点距離はその長さが短くなるほど「広角」に、長さが長くなるほど「望遠」になります。
つまりRICOH R8を例にとると
焦点距離 28mm ~200mmなので広角側最大焦点距離が「28mm」、望遠側最大焦点距離が「200mm」となります。
28mmから200mmまでズームできるんでその差は約「7倍」。
つまり、「光学7倍ズーム」と表記できるわけですね。
しかし、同じ7倍ズームのカメラがあるとしますが、そちらのレンズは広角「24mm」からはじまるとします。
つまり、RICOH R8の広角「28mm」より小さい値なのでより広い範囲を写せるわけですね。
そしてそのカメラは7倍ズームなので「24mm」の7倍ということで、望遠側最大は「168mm」ということになりますね。
するとRICOH R8は望遠側最大が「200mm」ありましたが、その値より低いこととなり同じ7倍ズームでもRICOH R8よりものを大きく写せないわけですね。
簡単にまとめると
【同じ10倍ズームコンデジの場合】
カメラA: 広角 24mm - 240mm 望遠 と
カメラB: 広角 28mm - 280mm 望遠 では
カメラAはカメラBより広角の焦点距離が小さいのでより広い範囲を写せる。
カメラBはカメラAより望遠の焦点距離が大きいのでより大きくものを写せる。
ということができるわけです。
つまり、重要なのは何倍ズームかということより焦点距離を見ないといけないってことですね。
まぁ、焦点距離の話はこの辺にして実際に写真をみてもらえば一目瞭然だと思います。
~ 写りの違い ~
ちょっと某メーカーの画像を使わせてもらいますが、写真右下が焦点距離になります。
このように焦点距離が小さいと広い範囲を、焦点距離が大きくなると大きくものを写せることが分かると思います。
最初に出した比較写真は
といった具合にズームしていってます。
最後に余談ですが、焦点距離が
35mm以下 広角レンズ
50mm前後 標準レンズ
100mm以上 望遠レンズ
300mm以上 超望遠レンズ
などと言ったりしますが、こればかりは人それぞれなんで一概には言えません。
野鳥を撮影する人とかは400mmでも広角、600~800mmくらいが標準、1000mmを超えれば望遠みたいな世界らしいですから。
というわけで今日はこの辺で。
次回はいよいよ買ったレンズの紹介をしていきます。
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こんばんは!!
思わず、そうそうそうそうそうなんですよ!!!とうなずいてしまいました。
呪文、まさにその通りなんです。
初心者向けの本を何度読んでも頭に入ってくれない部分でもあります。
しかし、とてもわかりやすい説明に納得でした。
多分また忘れると思いますが、その時はこの記事に戻ってきたいと思います。
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��つっじさん
コメントありがとうございます。
カメラなんてようはシャッター切って撮影できればOKですからねぇ。
ただ、撮ってくうちに何か上手くいかないってことが出てくるんですよね。
そこで初めてあ、こういうことかって分かることも多かったり。
ただ漠然と撮るよりそういうことを考えて撮影していきたいですねぇ。