細い路地はまるで時間が止まっているかのよう
旧来住家住宅を見学したあとは当初の目的である播州織工房館に向かうことにしました。
播州織工房館は昔の播州織の工場の建物を利用した施設らしく、前面道路も細く入り組んだところにあります。
本来は大通りから細い路地を入ってすぐの場所なんですが、今回はあえて遠回りしこの辺を散歩がてら歩いていくことにしました。
焼杉漆喰の風情ある蔵が立ち並ぶ通りを抜けていくと何やら面白い建物が!
今は使われてないようですが、昔は旅館か何かだったのかな?
今はすっかり下火になってしまった播州織も、一時期は多くの工場が立ち並び、人手不足で他の都道府県などから工員を雇うほどでした。
戦後もアメリカへの市場拡大などで、織り機が一度「ガチャッ」と音を立てると1万円儲かると言う意味で「ガチャマン景気」と称されるほどの絶頂期も迎え、播州織で財をなした人も大勢いました。
ですが、ドルショックやオイルショック、中国の安価な繊維加工品に押され、工場は次々と潰れていきました。
今では前半期の約8.8%まで減少したと言われている播州織。
この建物はそんな全盛期に商人などが止まる宿場かだったのかもしれませんねぇ。
そうして歩いていると播州織工房館の案内看板が見えました。
この辺をグルっと一周した感じでしょうか。
この通りの奥が大通りになります。
そして大通りから少し入った位置に特徴的なのこぎり屋根の建物が見えてきました。
ここが播州織工房館になります。
館内には周辺の工房などが作る播州織の商品などが陳列されております。
中は工場だったときのままでとても風情があります。
昔はひっきりなしに織り機の音が辺りにこだましていたんでしょうね。
そしてこちらが今でも動く播州織機です。
今日はもう稼働はしていませんでしたが、日曜日には実演もあるみたいなので是非とも動いてるところを見てみたいですね。
工場跡と言っても全然寂れた様子はなくむしろ梁がむき出しの天井や土間コン、梁にかかる滑車のレールなど最新の施設なんかよりよっぽど趣があっていいです。
この味はパッと作るだけじゃ醸し出せないんだろなぁ。
何十年もかけてそこにあり続けてこそ出せるそういう雰囲気です。
複数の糸を紡いで作る播州織。
先染めによる平織りが有名で、主にシャツ地として利用されるようです。
実際に店内にある商品をみていましたが、すっごく丈夫でしっかりしてるんですよね。
それがものによってはユニクロに並んでるシャツくらいの値段で売られてるんですよ。
すっごいお得!!
メンズ向けは数が少ないせいかセール品はあまりなく普通に8,000円とか12,000円とかの商品が並んでましたけどね(泣
こんな感じに滑車もそのまま残っております。
シャツだけじゃなくタオルやハンカチ、スカーフなんかも展示されていました。
少数生産のため商品はコロコロ変わるみたいです。
気に入ったものがあればその時買っとくのが吉ですね。
というわけで旅の最後は素敵な店を回って終了。
いやーこんなところがあったんですね。
播州織ってなんか今は昔の古臭いイメージがあったのですが、とても素敵な商品ばかり。
ただ女性向けのラインナップが多いのでメンズもリーズナブルなのおいてくれー!って思っちゃいました。
ただ、物は確かですし、普通にそのへんのデパートとかで買うよりは安いと思います。
今度また行って気に入ったものがあったら買ってみようかなぁ。
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