2016/02/21

日本一の梅の里 南部梅林


美味しいしらす丼食べたところで本日最後に訪れたのがこの日本一の梅の里とも言われる和歌山県みなべ町の「南部(みなべ)梅林」である。
みなべ町にはこの南部梅林以外にも岩代大梅林というのがある。
どちらも多くの梅の木が植えられた農業用の梅林なわけだが、南部梅林が南部川に沿って広がるなだらかな山の斜面にある梅林に対し、岩代大梅林は約30haの広大な平野に梅の木が所狭しと植えられている感じである。


風情がある山の景色を見たいなら南部梅林、あたり一面に敷き詰められた梅の絨毯を見たいなら岩代大梅林といったところだろうか。


今回、訪れたのは南部梅林のみである。
岩代大梅林も気にはなったが時間的にこちらに寄るだけが精一杯だった。
『一目百万、香り十里』と称されるほどの梅の名所であり、その名は確かなのか駐車場に行き着くまでも長い車の列を並ばなければ入れなったほどだ。
基本的には斜面地のハイキングコースを歩いて行く事になり、車で行けるのは山の麓の駐車場のみ。
コースはいくつかあるが基本はA・Bいずれかのコースで概ね40分~1時間ほどのウォーキングとなる。


駐車場の道から坂道を登ってすぐに南部梅林の歓迎看板がある。
この先から入口料金所まで道端に様々な店が立ち並び、観光客を迎えてくれている。


売られているのは当然梅に関するものから、地元で取れた農作物など種類は様々だ。


駐車場は近場は満車が多く、今回は割と遠い場所まで止めに行かなければいけなかったが、数には余裕がありそうだ。
よっぽどの混雑時以外はちょっと待てば止めれるだろう。


坂を登って行くと段々と当たりの様子が見渡せるようになってくる。
普通なら田んぼや畑になっているであろう農地の殆どが梅の薄ピンクのカラーで彩られている。
さすがは日本一の梅の産地だ。


南部梅林には8万本程度の梅の木が栽培されているらしいがこれは日本最大級だ。
これらの木は観光用に植えてあるわけだはなく当然農業用。
全ては梅の実を取るために植えられているのである。
しかし、道の傍に沿ってしだれ梅なども植えられている。
そうした梅の木々を横目に見ながら上へ上へと足を運ぶ。


ここで栽培されているのは基本的には南高梅だ。
殆どが梅干し加工用のものであり、本来は個人の農地である。


そして料金所を超えてすぐに当たりが見渡せる丘に到着する。


今日は天気は晴れなのだが、薄靄がかかっており実際はここまでシャキッとコントラストがハッキリした風景ではなかった。
しかし、写真を見ていただいたら分かる通り、緑よりも梅の薄ピンクが山々を覆っていることがお分かりになるだろう。


梅の花は白っぽいものも多く、桜と違って枝に直接花が咲く。


また、コースの途中には神社がある。
こういったひっそりとした神社にはついつい足を運んでしまう。


他の人は結構スルーしていたがこういう雰囲気は結構好きだ。
木々の木漏れ日が降り注ぐあまり人気のない神社。


ちょっと道の喧騒から離れしばし落ち着いた空間で一休み。


そこまで寂れてないのでしっかり手入れが行き届いているのだろう。


その後も上へ上へと登っていく。


こうやって上から眺めるとその梅の木の数に驚かされる。


なるほど、確かにここは日本一の梅の里なのだ。


しかし、こういう斜面地で梅の実を採取するのも大変だろう。
所々に青いビニールの仕切りがあるためなった実を落としてその仕切で止めた後まとめて回収するのだろうか?


山の頂からは海が見えた。
きっと昔の人もこの景色を見ながら、梅の花を楽しんでいたに違いない。
そもそも、花見というのは元は梅の花を見ることを指した。
万葉集では梅を詠んだ歌が桜を詠んだ歌より多かったのだが、それが10世紀初期の古今和歌集では桜を詠んだ歌の方が多くなったそうだ。


これまで梅の花などまじまじと見たことはなかったが、カメラを始めて被写体として意識するようになって改めてその美しさを感じることが出来た。
まだ、肌寒い季節にきらびやかに咲くその姿は桜の花よりどこか暖かさを感じる気がする。


そういうわけで今日は和歌山県をしっかり堪能してきたわけである。
ただ、天気と花を見る次期としてはベストタイミングではなかったかもしれない。


また、みなべ町の梅林はいずれも観賞用の梅でないため美しさという点ではやはり京都などの庭園の梅には劣る。
数こそ凄いものの個人的は風情ある庭園の梅のほうが見ていて楽しい。
撮っても楽しいのだが。

梅の花はこれで満足したわけではなくまだまだシーズンなので他の場所も色々見に行こうと思う。
久しぶりの和歌山で日本一の梅の里を見れて今日は本当に楽しい1日だった。
ゆう
ゆう

旅行とカメラが趣味のゆうが撮影した写真をただただ紹介するだけのブログです。頑張って更新していきます。

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