2018/02/24

「空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎」を試聴レビュー

前評判は上々?公開したての「空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎」をレビュー



上映前から話題沸騰(?)である新作映画「空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎」。
職場で聞いて見ても、皆興味ありなこの作品だが私は正直ノーマークだった。
だが、奈良からの帰り突然見に行かないかと誘われ、急遽見に行くことに。
今回はそんな状態で見た新作映画「空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎」の視聴レビューをしていこう。


若干のネタバレも見たくない人は今回の記事は飛ばしていただけたら幸いである。

ストーリーについて

キーワードは楊貴妃



さてこの映画のメインテーマはタイトルに有る通り「楊貴妃」。
世界三大美女と言われている(まぁこう呼ぶのは日本だけらしいが)彼女に纏わる謎を中心に物語は進んでいく。

彼女は唐の9代目皇帝である玄宗皇帝の皇妃だが、皇帝が寵愛しすぎたために安史の乱を引き起こしたとされ、傾国の美女と呼ばれている。
そんな妖艶で才知溢れる彼女に憧れるもの、虜になるもの、信奉するもの。
一体、楊貴妃は人々にどのような影響を与えたのか。
物語は楊貴妃が死んでから30年後の唐の長安から始まる。

主人公たち



当作品の主人公はもはや日本人では知らない人はいないだろうとまで言い切れる人物。
弘法大師の名前でもおなじみ、唐より真言密教を持ち帰り日本に広めた僧、空海である。

物語は皇帝が謎の病気にかかり、その祈祷として空海が呼ばれるシーンから始まる。
密教を学ぶために唐に来たのに未だに寺の門を潜ることすら出来きず焦っていた。




また空海の相棒的存在として出てくるのが、詩人である白楽天(白居位)だ。
冒頭では朝廷直属の書紀であったが、そこを首になり空海と行動をともにするようになった。
彼は唐時代の最高の詩人とされる李白を越えようと、自らも日夜詩を書いていたがそんな彼が力を入れて書き上げていたのが玄宗皇帝と楊貴妃のエピソードを唄った「長恨歌」である。

しかし、彼はその出来に納得できずモヤモヤした毎日を繰り返すばかり。
そんなある日、彼は朝廷に祈祷師として呼ばれた1人の僧と出会う。
はるばる日本から密教を学びにやって来たが未だに学べずに悩む空海と、納得のいく詩ができず悩む白楽天が唐の都長安で起こる数々の呪いの謎に迫る!

というのがこの映画のエピソードである。


実際に見てみて

さて、詳しい内容についてはネタバレになるので伏せるがこの映画の最大の見所はやはり映像の出来だろう。
制作費150億円ということもあってか、広大な長安の街並みや各建物のセット、CGを組み合わせた映像がとてもクオリティが高かった。
各登場人物もしっかり役作り出来ており、変に浮いたキャラはいなかったことも評価できる。

ただ、これはあくまで私的な意見だがストーリーを評価するなら、個人的には5点中3.点といったところか。
原作ありきの映像作品なので、かいつまんだストーリーになるのは分かる。
ただ、この話をするのに本当に「空海」は必要だったのか?という疑問を感じずにはいられない。

楊貴妃がキーパーソンなので、長恨歌を書いた白楽天が主役になるのは分かる。
ただその相棒がなぜ空海なのか。
それこそ別に中国の祈祷師でも良かったんじゃないのかと。

なんせ空海じゃないと行けない理由が全く見当たらなかった。
史実で実は空海はミステリ好きで、事件が起こると首を突っ込むくせがあったとかなら分かるが・・・。
ネームバリューとしての意味もあるんだろうが、空海を起用する限りは空海じゃないといけない理由をもう少し出してくれたら、説得力が増したと思う。

ただ、楊貴妃という誰もが聞いたことある人物のエピソードを最新の映像で見返していくのは面白いし、何より楊貴妃と空海ってそう遠くない時代の人物なんだという発見もあったのでそういう意味では大変有意義な映画だと思った。

ただ若干ファンタジー臭がキツイのが想像と違っていたのでそのへんのギャップさえ埋めれていたらもう少し楽しんで見れたかもしれない。
ゆう
ゆう

旅行とカメラが趣味のゆうが撮影した写真をただただ紹介するだけのブログです。頑張って更新していきます。

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