猪名川町の戸隠神社
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
さて、新しいカメラも手に入れたことだし、一体どこで試し撮りをしようか。
考えてみた結果やって来たのが、阪神北部にある猪名川町だ。
なぜここに来たかと言うと、単純に次の職場で猪名川の話題が出たからだ。
これまで一度も意識して訪れたことのない猪名川町。
一体どんな土地なのか、これを機会に行ってみるかと休日を使って訪れたわけである。
猪名川町は阪神7市1町の中で唯一の町であり、川辺郡に唯一現存する自治体だ。
人口は3万弱の町で、町のほとんどが田園地帯である。
隣の川西市とともに、高度経済成長期に大阪圏内の郊外型ニュータウンとして開発され、能勢電鉄の日生中央駅が町内唯一の駅である。
ニュータウン人口が町の7割以上を占める町で、これと言った特産は・・・。
パっと調べた限りしいたけや寒天(現在生産してるのは1箇所のみ)、町の名前の通りイノシシが特産だそうだが、あまりピンとこない。
かつては銀や銅などの採掘で賑わったそうだが、今日の目的はその多田銀山の坑道を見学に行くことだ。
ただ、開始時刻までに時間が合ったため、一足先にこの戸隠神社を見学していくことにした。
私は新しい土地に赴くときはまずそこの寺社を巡るようにしている。
結局その土地に古くから祀られているものを見ることで、その土地の様々な情報が得られるからだ。
と言えばカッコいいが、結局の所寺社に行っとけばとりあえず絵になる写真が撮れるという理由だ。
この戸隠神社も創建についてはよく分かっていないが、結構古い神社だ。
明治時代までは「九頭大明神」と呼ばれていた、水の神である龍を祀っていたらしい。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
神社の北側はニュータウンの開発が進みすっかり昔の風景は消えてしまっているが、参道がある南側はまだ昔ながらの田園風景が谷筋に残っている。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
この日は生憎の雨だったので、ここに寄る前にコンビニで傘を購入し差しながらの撮影となった。マニュアルレンズのため両手操作が必須なので、傘を差しながらの撮影はなかなか難しい。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
だが、一度シャッターを切れば出てくる絵に思わずため息が出る。
ズミクロンと言えば、ライカレンズの代名詞的存在だ。
開放F2.0と今日のレンズからするとそこまで明るくないレンズだが、描写決して劣っていない。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
私はデジタルライカの相棒として初レンズはズミルックスを選んだが、いつかはズミクロンも手に入れたいと思っていた。だが、同じ画角の50mmを買っても仕方ないので狙うなら35mmや28mm。
ただ、それらの広角レンズは使い勝手もよく、中古でもなかなか値が下がらない。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
こんな機会がなければ決して手を出すことがなかったかもしれない。ただ、このレンズはいい。
開放付近でもピントが合っているところはシャープでボケも自然。
適度な周辺減光が最高の雰囲気を醸し出してくれる。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
今回購入した「SUMMICRON-M F2/35mm ASPH.」はズミクロン35mmレンズとしては4代目。現行は2016年に発売した5代目だ。
レンズ構成は変わらないそうだが、外観と絞り羽根の枚数などがリニューアルされた。
私が買った4代目のレンズは発売が1997年と設計がかなり古め。
デジタル用ではなくフィルム用として作られたレンズなのだが、設計がいいためかデジタル用としてしばらく更新されてこなかったというある意味お墨付きのレンズだ。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
まぁ、2015年の限定モデルとして付属するレンズが、描写に難ありだったら困るのだが…。
ズミクロンは50mmの方も全く構成を変えないまま作り続けてきた伝統がある。
それだけ無駄がなく最高の性能を出せるレンズなのだろう。
Leica M -P+ Summicrom-M 1:2.0/35 ASPH.
広すぎず、狭すぎず。
なるほど、人気があって値が落ちないわけだ。
レンズ自体もコンパクトだし常用したくなる人達の気持ちがわかった気がする。
私もおそらく、50mmは交換用レンズとして持ち歩くだろうが、当分はこの35mmが標準レンズとして活躍しそうだ。
さて、雨もまだまだ降り続いているし、早急に退散し今回の目的地である多田銀山を目指すとしよう。
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