2022/10/08

岐阜・長野旅行⑬ 中町通りの履物屋 矢口本店

 蔵造りの建物が立ち並ぶ中町通り


大王わさび農園を見学した後、寄ってみたのが松本市中町通り。
昔ながらの蔵造りの建物が立ち並ぶ古風な町並みを見学していきます。


オシャレなお店もかなりおおく、グルっと一回りするだけで楽しいですね。
ただ、車は結構通るので歩くときは気をつけましょう。



お!杉玉があるしなにか地酒でも見ようかなと入ったことの店。
バッグとハンドメイドアクセサリーのお店でした・・・。

クラフト系のお店も多い感じです。



そんな中町通りですが、実はここに来たわけはとあるお店に用があったから。
そのお店とは「おはきもの 矢口本店」。



スニーカーとか革靴ではない、和のはきものを取り扱ってる専門店ですね。



店の前にはねずこ下駄が並んでいます。
別に鬼滅の刃のコスプレ用の下駄ではありません。

なんでも木曽ねずこと呼ばれる木を使った下駄みたいで、古くから木曽五木の銘木の一つとして使われてきたようです。

下駄はもう持っているので買いませんでしたが、機会があったら履いてみたいですね。



店内にも所狭しと履物が並んでいます。



では早速店主の人に話を伺ってみます。



実はこの矢口本店に来た理由はこの前ネットで買ったこの津軽塗の下駄。
こいつの鼻緒がモロモロになっていたから鼻緒を交換したかったんですよね。

夫婦下駄の未使用をヤフオクで買ったんですが、買われてから時間が経ってたんでしょうね。
女性用の下駄は鼻緒が革だったみたいで劣化でペリペリ剥がれるようになってたんです。

ただ、地元で直そうにもこういう下駄専門のお店はなかったんですよね。
連れが和服を買っている呉服屋さんで聞いてみても、つながっている履物屋に依頼して直すってことだったので、それなら自分で直接履物屋に持っていこうと思ったわけです。

今回の旅行では飛騨高山に松本と昔からの町並みが残る地域に行くので、そこなら履物屋あるかものなと探していたら、ドンピシャここ「矢吹本店」が見つかったわけです。

ここに来る前に電話で連絡してみたら店主でしょうか。
女性の方が「鼻緒なら1時間もすれば直せますよ。」と快く言ってくれたので寄ってみることにしました。

どんな鼻緒がいいか予備を見せてもらい、色々相談に乗ってもらい、1時間位辺りをブラブラしているうちに直してもらいました。



そして完成したのがこちら!!
元は細めの革製の鼻緒が付いてましたが、今回は太めのビロードの鼻緒に変えました。



ガラッと雰囲気変わりましたが、高級感があっていい感じ!!
色もえんじ色で下の津軽塗にもあってます。



夫婦で並べるとこんな感じ。
男性用のはもとからビロードの茶色の鼻緒だったんです。
だから劣化もなかったのですが、革製品はやはり置きっぱなしにしたら劣化しますよね。



同じビロードで復活したこの下駄もどんどん履いていきたいですね。
快く受けてくれた矢口本店の方にも感謝感謝です。

今度寄ったときはねずこ下駄を一つ、買ってみようかな〜


余談 津軽塗について


しかし、この下駄を買うときに初めて津軽塗を知りました。

この独特の斑模様の漆器は最初見たとき、すごく毒々しさを感じたのですが、実際手にするとなんとも不思議な模様に見えてきます。

この津軽塗でも代表的な斑模様の塗りは”唐塗”と呼ばれる技法みたいです。
他にも「七々子塗」「紋紗塗」「錦塗」と呼ばれる技法がありますよ。

津軽塗は名前の通り青森県津軽を代表する漆器ですが、この一見して無機的な文様はどうやって塗るのか。

商品ページなどでは何度も塗り重ねて磨いて作るという説明がありましたが、文字だけではピンとこなかったので、ちょっと調べてみました。

独特のヘラ


この唐塗はこんな感じの独特の形をしたヘラで漆を塗っていくそうです。



このヘラに漆を塗って、素材にでペタペタ塗ることでしっかりした円や楕円ではない引き伸ばされた模様が描けるんですねぇ。
いやー、感心しました。

このまま乾かし、上から上塗りをし、そして磨くと下地の斑模様が浮かび上がってくるというわけです。
これを他の色でも繰り返し何度も塗っては磨きをし、全48工程、期間にして一ヶ月半から二ヶ月かけて完成するそうな。

うーん、面白い!!
和の世界って自分の置かれている環境、もとい国のはずなのに今ではすっかり遠い存在となってしまいました。

織物にしても塗り物にしても知れば知るほど奥深く、積み上げられてきた伝統と技法を知ることができて楽しいですね。

今度津軽の地を訪れたらなにか津軽塗のものを買ってみようかな。

ゆう
ゆう

旅行とカメラが趣味のゆうが撮影した写真をただただ紹介するだけのブログです。頑張って更新していきます。

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