新型プリウス登場!!これからの時代、プリウスはどう進化していくのか
発表されてからかなり話題になっており、実際売れ行きも予約殺到で納期も1年以上といった感じ。
なぜここまで方向性を変えたのでしょうか?
今回はこれまでの歴代プリウスを見返しながら今後のプリウスの方向性を探っていきましょう。
1997年発売 初代プリウス
全長:4,275mm
全幅:1,695mm
全高:1,490mm
燃費:10・15モード 28.0km/L
プリウス伝説はここから始まりました。
1995年にコンセプトカーを発表。
1997年に発売されたプリウスは世界初の量産型ハイブリッド車として世界中で話題になり・・・はしませんでした。
正直、名前は知ってる人はいたかもしれませんでしたが、当時はそこまでメジャーにはなりませんでした。
なぜなら大きさはカローラクラスの5ナンバーサイズですが値段が215万円。
え!?215万円って超安くない!?と最近車に乗り出した方だと思うかもですが、当時からしたらトヨタの高級車昭和時代は「いつかはクラウン」と呼ばれたたクラウンですら294万円から買えましたからね。
「21世紀に間に合いました」とうキャッチコピーも、その後発売されたホンダ「インサイト」よりなんとか先に発売しろ!!世界初の量産型ハイブリッド車はトヨタが生み出した!!ということがしたかったのかなと思います。
ボディデザインも平凡ですしね。
てかボディラインはヴィッツをベースにしたコンパクトセダン「プラッツ」にしか見えないんだよなぁ・・・。
やりすぎだろ?!っていうデザインの初代インサイトに比べたら地味と言う他ありません。
てか、2ドアクーペスタイルで、後輪もカバーで覆い空力にとことん拘り、アルミ素材もふんだんに使い軽量化し、リッター35km/Lという燃費を叩き出したインサイトが変態すぎるのです。
1999年発売とプリウスの2年後の発売となりましたが、作り込みに関してはホンダの圧勝ですね。
2003年発売 2代目プリウス
全長:4,445mm
全幅:1,725mm
全高:1,490mm
燃費:10・15モード 35.5km/L
初代プリウスの4ドアセダンから5ドアハッチバックボディに生まれ変わった新生プリウス。
皆さんもプリウスといえばこのデザインをイメージするかもしれません。
ちなみにこのスタイルは空力に大変優れたデザインです。
Bピラーからトランクにかけてなだらかな傾斜にし、トランク部分でスパッと切る。
自動車用語で「コーダトロンカ」というデザインです。
ちなみに昔のスポーツカーなどもコーダトロンカを踏襲してデザインされていたりします。
プリウスのデザインって近未来的に見えて割りと昔からある伝統的スタイルだったんですよね。
ただ、この2台目がプリウスを世界的ハイブリッド車としての地位を確立し、ハイブリッドといえばトヨタと決定付けたモデルと言っても過言ではないでしょう。
海外セレブなどもこぞって乗り、環境アピールを行うとともに環境に配慮したきゃプリウスに乗れっていう定番が出来上がりました。
ホンダも負けじと2代目インサイトで対抗しました。
2009年に発売された2代目インサイトは189万円という低価格で発売し、最安価225万円だった2代目プリウスの客をかっさらい、ここにトヨタ・ホンダHV戦争が幕を開ける・・・はずだったのですが、結果は大変残酷なものでした。
2009年発売 3代目プリウス
全長:4,460mm
全幅:1,745mm
全高:1,490mm
燃費:10・15モード 38.0km/L
2代目インサイトの発売からわずか3ヶ月後に発売された3代目プリウス。
これまで発売されたプリウスの中で最もヒットしたモデルです。
デザインは2台目を踏襲し、よりスタイリッシュにしたような感じ。
値段もインサイトが189万円という低価格から出してきたのに対抗し、先代2代目より20万円よりも安い205万円という超お得な価格で登場させたのです。
ハイブリッド車はただでさえ、普通の車に対しコストがかかるハイブリッドシステムを搭載しないといけないのに、まさかモデルチェンジでより安くなったのです。
これに国のエコカー減税も相まって3代目プリウスは売れに売れました。
発売後2009年6月には国内月間販売車台数1位に。
普通車、しかも3ナンバークラスの車が販売台数1位に輝くというのはもはや異常です。
また、そのまま2010年12月まで19ヶ月連続で新車販売台数トップに君臨し、コンパクトハイブリッド車のアクアが出たあとでも2位の座を守り続けるなど、日本国民に最も愛された車とも言えるでしょう。
2015年発売 4代目プリウス
全長:4,545mm
全幅:1,760mm
全高:1,470mm
燃費:WLTCモード 32.1km/L
大幅なモデルチェンジを果たした4代目プリウス。
3代目プリウスは空前絶後の大ヒットとなり、あのデザイン=プリウスというイメージすら固定化され、4代目を出すに当たってはデザイナーも随分頭を悩ませたことでしょう。
しかし、そのデザイナーの努力も虚しく、実際に出てきた4代目プリウスのデザインを見た人々が抱いた感想は「ダサい」の一言でした。
いやほんとダサい。
まず、前後のデザインバランスがちぐはぐなんですよね。
変に垂れ下がったフロントライトは「歌舞伎顔」と呼ばれたりしてましたが、情けない印象を受けます。
また、サイドのリアドアからトランクに伸びるエッジも今どきは流行らない無駄なデザインに見えて仕方がありません。
ちなみに4代目のデザインは豊田章男社長も記者会見などで「(現行型)プリウスはカッコ悪い」と言っちゃうほど。
2代目、3代目とあのシルエットが続いたが、販売台数が伸びなくなってきたプリウスにテコ入れを行いたかったのはわかりますが、完全に空回りのデザインだったと思います。
ちなみにユーザーは正直で、このモデルの売上はあまり良くありません。
2023年発売 5代目プリウス
全長:4,600mm
全幅:1,780mm
全高:1,420mm
燃費:WLTCモード 32.6km/L
あまりヒットしなかった4代目のことを思ってか、5代目は全然違う方向性にシフトし、生まれ変わった新生プリウス。
発売前の発表から話題沸騰で、予約も好調。
納車まで1年ほどかかるほどの大ヒットを記録しております。
サイドから見たら今回のデザイン変更の方向性が分かると思います。
4代目が下、5代目が上ですが、屋根の傾斜の頂点がBピラーからCピラーの方へ動いたことが分かると思います。
そのせいでAピラーの傾斜がかなりなだらかになり、低くスタイリッシュでスポーティーな印象を受けます。
サイドラインもエッジが入った凸凹なリアデザインから、フロントからリアまでツルッとしたデザインとなっており、シンプルながらも塊感のあるデザインでいいですね。
ちなみにこのデザインを決定する上で、豊田章男社長と開発陣では見解の相違から一悶着あったみたいです。
というのも、5代目プリウスは「コモディティ」を目指す社長と「愛車」を目指す開発陣という方向性の違いがあったそうで。
社長としてはプリウスはもはや各社HV化が進んだ今、HV車としてのアイコン的存在でしかなくタクシー専用車やOEM車としてエコに献上する「コモディティ」化の方向へ進化させたいと考えていたそうです。
ただ、開発陣はトヨタだからこそプリウスだからこそ「妥協のないクルマ」、人々にプリウスだから買ってみたいと思わせる「愛車」としての進化を目指してたみたいですね。
社長「いいか、今回のプリウスはもはや大衆車ではない。タクシー専用車など営業向けの車として売り出す。使い勝手など向上してデザインしてくれ。」
開発陣「できました(スッ」
社長「うん。・・・?!おいどういうことだ、これは!?」
開発陣「何がです?」
社長「何がですって・・・。こんな低くスポーティーにしたら使い勝手悪くなるだろ!ホイールも19インチっておかしいだろ!!」
開発陣「でもカッコいいです。何か問題でも?」
社長「カッコいい!!問題なし!!」
みたいなやり取りがあったのかは知りませんが、実際豊田章男社長は5代目プリウスのデザインを見て「かっこいい」と言い、開発陣の勧める愛車路線でいくことを認めてくれたみたいですね。
悪くないデザイン。
ただ、実際に乗ってみた感想ですが、奥まったメーターは小さくまた見にくいですね。
やりたいことはわかりますがそれならプジョーみたいにより小さいステアリングにすること、メーターをフラットなものでなく奥まったデザインにすることが必要と思います。
ですがこれはよく考えられており、フロントウインドウとメーターを近づけることで視線移動を少なくし、またステアリングを小型にすることでクイックでスポーティーな走りが可能となります。
メーターも液晶メーターなんですが、視認性がよくわかりやすいデザインですよね。
プリウスは今後のマイチェンで進化していって欲しいですね。
とりあえず今回は展示車を見ただけなので、試乗はしていませんがまた試乗にも行ってみたいですね。
そのときはまたレビューしていきたいと思います。
ではでは。
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