LEICA M3 ダブルストローク

4月 30, 2011


私がこのカメラを購入したのは大学時代、ちょうどフィルムカメラにハマりだしてすぐの頃だ。
ちょうど4回生になり最後の学生生活を満喫しようとしていた私は新たにカメラという趣味をはじめ、1年間で思う存分楽しんでやろうと次々に色々なカメラに手を出していった。

そして三台目のフィルムカメラにこのライカ M3を購入した。
その時私の住んでいる近くには中古カメラ屋などあまりなく、このようなフルマニュアルカメラを購入しようと思えば必然的に遠出するかネットを利用するかしかなかった。

あまりおすすめではないが当時の私はヤフオクをよく利用しており、このライカ M3もヤフオクで購入した。
業者からの出品でカメラ専門店というより質屋が出品者で、外装のグッタペルカもボロボロ、詳しいことはわかりませんとあらゆる意味できな臭い商品だった。




最初私もこの外装の写真を見てこれは…と思ったがよくよく見てみるとグッタペルカ以外の部分は結構キレイだった。
ライカ M3を購入する際外装で気をつけることといえばグッタペルカの剥がれと軍艦上部のスレとボディ全体の凹みや小キズだろう。
特にホットシューに露出計を装着し使われていたことが多く、古いM型ライカの軍艦部はスレが多いものがある。
店は「よく使われた証拠、ピカピカの軍艦部のものよりこちらのほうがよっぽど価値がある」なんて好きなコト言って値段を上げたりしているが、個人的にはスレは少ない方が嬉しい。

グッタペルカは張替えキットが格安で出ており(もちろん純正品ではない)、ファインダーやシャッターの機構が問題ないことを出品者に質問で確認し、それでも不安だったが落札できてしまったのだ。
想像以上に安く落札でき、確か4万円ちょいだと覚えているがこれはM3の相場から行くと半額程度だと思う。
届いたカメラは写真通りグッタペルカがボロボロ剥がれているが、シャッターは全速問題なく動き、ファインダーもクリアだ。
二重像もしっかり見える。
あとでカメラ屋に持っていった時に見てもらったが、測らないと詳しい速度は分からないがシャッターの切れは問題ないかなとご診断いただいた。

そして3000円ほどのグッタペルカ張替えキットを買い自分で張り替えた。




そうしてライカ M3は復活し私の一番お気に入りのフィルムカメラになっただ。
それまで手に入れたフィルム機は全て売り、今後しばらくはライカ一本でフィルムは楽しむこととなる。
それほどまでにこのライカ M3が私に与えた影響はでかかった。

割りとコンパクトなボディに高級感あふれる質感。
手に持つとズシリと重たくひんやりとした金属ボディが心地良い。

今回買ったモデルはM3の中でもダブルストロークと呼ばれるもので、文字通り2回のアクションでフィルムを巻き上げる。
ネットなどではこのダブルストロークモデルのほうが感触がいいらしいが、機会があればシングルストロークのものも触ってみたい。

フィルムの巻き上げもスムーズでレバーを2回”チャッチャッ”と巻き上げるのは小気味よく、親指で”チャッチャッ”とレバーを操作し、静かに人差し指でシャッターを押し込む撮影テンポこそライカらしさなのではと思うほど。
もちろん、シングルストロークはシングルストロークでいい感触なのだと思うが、私の中ではすっかりこのダブルストロークがお気に入りになってしまっのだ。





裏蓋は塗装の剥がれが目立つが、目立つ傷といえばこの程度だ。
ただ、ストラップ取り付け部分にもすれがあるがこれは使用上しかたないものだろう。




軍艦部もほぼ傷なしと言っていいだろう。
物によっては角に凹みがあったり、ホットシューの周りつまりシリアルナンバー付近に擦り傷があるものがあるが、このカメラにはそういった目立った傷はない。
シリアルナンバーを確認すると1956年製らしい。
今から50年以上前のカメラである。
それが傷もあまりなく、動作もしっかりするのだから素晴らしい。
もちろん、完璧に作動するわけではなくそれなりに年劣化はしているだろう。

ちゃんとしたライカの感触にしたければ定期的なメンテナンスやオーバーホールは必須である。
私もこの先長くこのカメラと付き合って行きたいので、そのうちオーバーホールはしようと思っているが、そうホイホイと気軽に出来る値段ではない。
単純に分解し各種調整だけで4、5万円。
そこから部品の交換などあると6、7万円程度はザラ。
状態によっては10万円近くすることもあるという。
そんなわけでしばらく使ってて不調がなければそのままにし、適当なところでオーバーホールに出そうと思っている。




シャッター幕もキレイで光の漏れなどは感じない。
しかし、購入後1年程度で幕の先端の部分が剥がれてきた。
その時は応急処置ということで、黒い接着剤を塗ってなんとか使っているが、これもそのうち幕の交換にださないといけないのだろう。
ざっと見たところ幕の交換は1万円程度。
これにあと技術料がついて2万円くらいなのだろうか。
オーバーホールのついでにやってもらったほうが良さそうだ。




内部もサビやグリスの固着などなくスムーズに動く。
スプールを外せばフィルムカウンターがリセットする機構も面白い。




最後はM型ライカの目玉でもあるファインダーである。
中心部に二重像が見えるのがお分かりいただけただろうか?
長方形上に区切られているのでピントも合わせやすい。
これがロシアンライカとかだと長方形状でなく背景と変わらない感じでズレてるだけなので結構ピントが合わせにくいのだ。
初めてこのファインダーを見た時は本当に感動した。
これも先にロシアンライカのZorki 4Kを使っていたのでなおさらそう感じたのだろう。

M型ライカの中でM3は数も多く値段も手頃である。
ライカを初めて見たいけど何から替えばいいのか分からないってかたにはぜひおすすめの1台だ。

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