2013/04/04

RICOH GRDⅢ ~手のひらに収まる高画質カメラ~

☆RICOH GR DIGITAL Ⅲ☆

でき太スタッフゆうのひとりごと



















『カメラメーカーの老舗、RICOHが誇るフラグシップコンパクトデジタルカメラ』




今回は私が所有しているカメラの中でも一番の稼働率を誇るデジカメ、”RICOH GRDⅢ”を紹介していきたい。




~RICOH GRシリーズとは~


でき太スタッフゆうのひとりごとワイシャツのポケットに入る超薄型オートフォーカスコンパクトカメラをコンセプトとして開発、販売されたGRシリーズ。
1996年に「リコーGR1」が発売。
非球面レンズ2枚を含む4群7枚のGRレンズ28mmF2.8を搭載、最短撮影距離0.35m。
絞り優先AEや露出補正機能を備え、ボディにはマグネシウムダイキャストを使用し信頼性を高め、プロのサブカメラとして使われた。




そのデジタルカメラシリーズとしてGRDⅠが2005年に販売され、以降GRデジタルシリーズとして「GRDⅡ」、「GRDⅢ」、「GRDⅣ」が販売されている。

いずれのカメラもコンパクトデジカメとしては珍しい28mm相当の単焦点広角レンズを採用、マグネシウム合金ボディを使うなどGRシリーズの名に恥じない作りとなっている。
また、シリーズを通してそのボディ形状は一貫しており、操作性も変わらないことなどから「身体の一部」のようなカメラとして、プロカメラマンなどに支持されている。



=RICOH GRDIGITAL Ⅲ=

スペック

画素数:1000万画素
画素素子:1/1.7型CCD
      焦点距離:28mm(35mm換算)
          F値:F1.9~
シャッタースピード:180~1/2000秒
      撮影感度:ISO64~1600
 最短撮影記距離:30cm(標準)/1cm(マクロ)






各部紹介

 *前面*

でき太スタッフゆうのひとりごと


*背面*

でき太スタッフゆうのひとりごと


前面には「GR DIGITAL」のロゴ、そしてレンズ周りのリングは取り外せワイドコンバーターなどが装着できる。
グリップ部はコンデジとしては比較的大きめに作られており、グリップ感は高め。
そして人差し指のいちにダイヤルがあり、絞りなどの操作が可能となっている。

背面には92万ドットの液晶、各部ボタンとダイヤルがある。



でき太スタッフゆうのひとりごとまた、RICOHおなじみのADJ.レバーも背面上部に配置されており、押し込み、左右へ倒す操作によりスピーディーに各設定を変更することが可能となる。

右上には拡大/縮小ボタンが配置されており、上が拡大、下が縮小となり撮影中は「露出補正操作」に割り当てられている。

背面右中間部、下部には上下左右と真ん中にボタン、その下には2つのボタンが配置されている。
どれも適度にクリック感があり、たいへん押しやすい。



でき太スタッフゆうのひとりごとまた、上下左右のボタンはコンデジによくある繋がってたり、小さすぎたりして押しにくいボタンと違い薄手の手袋をしての操作もある程度可能となっている。

これらのボタン配置が大変考えられており、親指の置くいちもきちんと撮れているため安定した撮影が可能だ。

「Fn1」、「Fn2」のボタンには好きな機能を振り分けることができ、私は「フォーカス切り替え」、「セルフタイマー切り替え」に当てている。


でき太スタッフゆうのひとりごとまた、RICOHのコンデジでもっとも優れていると思うのがこの「ADJ.」レバーによる操作である。
”RICOH R8”でも説明したが押しこむことにより登録しておいた機能をショートカット操作できる。

これにより本体に配置するボタンを少なくでき、誤操作も抑えられ、なおかつ撮影設定をスピーディーに変更できるわけである。












 *上部*

でき太スタッフゆうのひとりごと



上部には「電源ボタン」、「モードダイヤル」、「シャッターボタン」、「絞り/SS変更ダイヤル」がある。
「モードダイヤル」にはストッパーがついており、意図しないダイヤルの回転を抑えられます。

コレが結構便利な機構でデジ一も上位機種にはあったりしますが、ない機種を使用してるとカバンから取り出した時にうっかり撮影モードが変更されてて気づかずそのまま使用していたなんてこともあります。

Canonの「60D」などは後でCanon側がカスタムするサービスを始めましたが、やはりあるとないでは使い勝手が違いますね。





 *レンズ*


でき太スタッフゆうのひとりごと



35mm換算28mm、F1.9をほこるGRレンズです。
「GRDⅠ」、「GRDⅡ」ではF2.4でしたが「GRDⅢ」になりとうとうF2.0以下を実現しました。
新型画像処理エンジン「GR エンジンIII」と相まってその描写はますますレベルアップしたものとなってます。

コンパクトデジカメはもともと画素素子が小さく、レンズのF値も大きめということでボケには弱い存在でした。
ですが、「GRDⅢ」は開放F1.9という明るさ、1/1.7型という素子を搭載し、普通のコンデジでは決して撮れないような美しいボケのある写真が撮れます。

最初、「GRDⅡ」を使用した時のことですが、マクロ撮影で昆虫とかを撮っていて、R8と同じのりで撮影するとピントが合わなくて驚きましたね。
R8ですと昆虫の身体全体にピントが合うのに対し、「GRDⅡ」では開放で撮ると眼の部分にピントを合わせると身体がボケてしまうといった感じでした。

また素子が変わり、高感度にも強くなったのはいいですね。
前の「GRDⅡ」ではISO400くらいからノイズが目立ちましたが、こちらはISO800くらいまでならなんとか上げれそうって感じです。





まとめ

手のひらに収まる高級コンデジ。
数あるコンデジの中でも「RICOH GRDシリーズ」は抜きん出ている存在だと思います。

堅牢なマグネシウム合金ボディ、操作性を追求した各ダイヤルやボタン、あくまでも描写にこだわった単焦点GRレンズ、そして銀塩機GRシリーズから続く「ワイシャツの胸ポケットにも入るコンパクト性」。

これらは時代を超え、世代を超えてもずっと受け継がれてきてる伝統です。

私は前述しましたが、「GRDⅢ」を買う前は「GRDⅡ」を使用していました。
どちらも中古での購入ですけど、というのもこの「GRDシリーズ」。
高級コンデジを名乗るだけあって定価は約7万円という価格。

今ならデジタル一眼レフカメラのエントリー機くらいならレンズセットで買えちゃいます。

そこで最初は値段がこなれてきた「GRDⅡ」を買いました。
もちろん使用用途はデジ一のサブカメラとしてです。

最初はミラーレスの「EP-2」をサブにしようと思ってましたが、思ってたより収納性が悪い(レンズが沈胴ズームレンズなんですが、やはりボディと合わせるとある程度の厚みがある)こと、レスポンスが悪い(絞りやSSを変更してもダイヤル操作と本体の設定が変わるまでにワンテンポ遅れる)ことなどありよりコンパクトで写りに定評のある「GRDⅡ」を購入した次第です。


描写に関しては満足でしたね。
葉っぱ1枚1枚までしっかり写るこの解像力。
これがRICOHのGRレンズかと感心したものです。



でき太スタッフゆうのひとりごと
GRDⅡ ISO100 絞りF6.3 SS1/500 露出補正-0.3




でき太スタッフゆうのひとりごと
GRDⅡ ISO80 絞りF5.6 SS1/400 露出補正0


ですが、その後起動が遅いこと、高感度が弱いことなどを理由に「GRDⅢ」に買い換えました。
「GRDⅡ」は電源を入れたら、”・・ッス”って感じでレンズがせり出すまでに少し間があきます。

この間が撮影テンポを崩すんですよね。
さっと取り出してサッと撮る。
それがコンデジの強みですから。

その点、買う前に店舗で確認しましたが「GRDⅢ」は電源を入れたら”スッ”と一瞬で反応してくれる。
これはいける!と思いました。




でき太スタッフゆうのひとりごと
GRDⅢ ISO64 絞りF1.9 SS1/380 露出補正0



「GRDⅡ」を売りに出して、即購入。
差額は5,000円程度だったと思います。

どちらも底値で買いましたからね。


これにて起動が遅いといった不満は解消されました。



でき太スタッフゆうのひとりごと
GRDⅢ ISO800 絞りF1.9 SS1/35 露出補正0


レンズも明るくなり、高感度にも強くなったので夜間撮影もなんとかできますしね。
このへんは広角の強みでしょうか、シャッタースピードが多少遅くてもなんとかなります。
「GRDⅣ」ではついに手ぶれ補正がついたのですが、それはとても羨ましいですね。




でき太スタッフゆうのひとりごと
GRDⅢ ISO77 絞りF1.9 SS1/125 露出補正0


今では外にでるときはほとんど持ち歩いています。
仕事のカバンの中に入れておくのはもちろん、他に用事で出かけるときもショルダーバッグに入れていくことを心がけています。



でき太スタッフゆうのひとりごとまた、マクロ性能も業界随一といった感じなので卓上三脚を使用し、どアップでマクロ撮影をすることだって可能です。

ほとんどレンズと被写体がくっつくかという距離まで近づけることが可能です。















でき太スタッフゆうのひとりごと
GRDⅢ ISO64 絞りF1.9 SS1/130 露出補正0



とここまで褒めてばかりでしたが、では不満は何もないのかというとそういうわけでもありません。
カメラの作りとしては完璧だと思います。
マグネシウム合金ボディは多少ラフに扱っても安心できますし、操作感も抜群です。

しかし、どうも外見に中身が合ってない気がしてなりません。

このサイズに抑えるためという名目で当初1/1.7型センサーを搭載しましたが、今となってはコンデジのハイエンド機といえば大型素子を積んだものが珍しくありません。

同じく単焦点レンズを搭載し、APS-C素子というデジ一と同じ素子を積んだ高級デジカメ「富士フィルム X100」を始め、「Nikon COOLPIX A」や去年にはフルサイズ素子を搭載した「SONY RX1」などが出ました。

もちろんそれらは10万を超す高級機ですが、1/1.7型よりも大きい1インチ素子を搭載し開放F値F1.8をほこる「SONY RX100」なども販売され、それらは5万程度で買えます。

各社が安価で明るく素子も大きめの高級コンデジを販売する中、「RICOH GRDシリーズ」がそれに対抗できる魅力があるのかと言われてば少し疑問です。

画像処理エンジンも他のメーカーと比べ高性能というわけでなく、ホワイトバランスなどは結構いい加減なものだと感じます。


ズーム付きの高級コンデジや大型素子を搭載した単焦点コンデジなどと比べると、これまでの延長上にある「GRDシリーズ」では少し見落とししてしまうと言わざるをません。


また、2011年にPENTAXとRICOHが合併しペンタックスリコーイメージング株式会社になり、それ以降RICOHブランドではデジカメが販売されていません。

売れ筋であるCXシリーズも2011年11月以降は更新されず、2012年にはとうとう1台もRICOHブランドのコンデジが販売されませんでした。

2012年にはコンシュマー向けのデジカメ部門はペンタックスリコーイメージング株式会社に集約されたそうですが、今後はRICOHで販売していたCXシリーズやRXシリーズは販売されないのでしょうか・・・。


RICOHのもつ独特で快適な操作感のカメラが市場から消えてしまうのは大変悲しいことです。

まだ、噂レベルですがなんでも「GRDシリーズ」は開発が続いており、次回の「GRDⅤ(仮)」はAPS-C素子が搭載されるんだとか。
今までの規格を捨て新たなステージにまた舞い戻ってくることを切に願います。


ここで「RICOH GR DIGITAL Ⅲ」の紹介を終わります。
今後出るであろう「GRD」のために貯金でもしましょうかねえ。



ゆう
ゆう

旅行とカメラが趣味のゆうが撮影した写真をただただ紹介するだけのブログです。頑張って更新していきます。

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