2018/08/03

島根神話伝聞録⑤ ~ワニが慕う?? 奥出雲の鬼の舌震~

それは悲しいワニの物語


八重山神社で軽いトレッキングを楽しんだあとはもうちょっと奥出雲の自然を楽しもうと、奥出雲町にある「鬼の舌震(おにのしたぶるい)」までやってきました。

大学時代に何度か来たことがある場所なのですが、静かな渓流にゴロゴロと大きな巨石が転がっている光景はダイナミックで痺れますよ。




ちなみにこの地名「鬼の舌震(おにのしたぶるい)」の由来なのですが・・・。
そもそも舌震ってなんぞや?
身震いじゃなく舌が震える・・・美味しいの?怖いの?うーむ・・・。

と思ってたんですが、実はこれ単なる当て字みたいなもので本来は「ワニの慕ぶる」が訛ったものだと言われています。

和仁とは鰐(わに)のことで、今で言う鮫(サメ)ですね。
もともとこの地域には大変美しい玉日女命というお姫様が住んでいたのですが、その姫に合うため日本海から悪いワニが夜な夜な訪ねてきたそうです。

そのワニを嫌った姫が大岩で川をせき止め、登ってこれないようにしたんだとか。
ですが、ワニはそれでも姫に対する気持ちは変わらず、幾度となく川を登っていく姿が見られたといいます。

そしてこの地はいつしか「ワニの慕ぶる(したぶる)」が転じて「鬼の舌震(したぶるい)」と呼ばれるそうになったそうな。
・・・これは姫を思うワニの純情に感動する話なのか、悪いワニにはバチが当たるという教訓なのか?



というわけで、この地のことが学習できたらいざ行かん。
進んでいくと私の大学時代にはなかった大きな吊橋がどどーんと歓迎してくれます。



おお・・・これは立派な吊橋です。
歩くと結構揺れていい感じ(笑

なんでもこの近辺をバリアフリー化したみたいで車椅子でも回れるよう遊歩道を整備したんだとか。
・・・でもここ車椅子で回るっていうのも結構な体力仕事でっせ。



案内図を見るとこんな感じ。
鬼の舌震は渓谷の一部がぐるっと遊歩道になっており、いくつかのコースで回れる感じです。




今回辿ったルートはこんな感じ。
左下の宇根駐車場に車を止め、そこから吊橋を渡り東側のバリアフリー遊歩道を通って、清心亭(無料休憩所)から旧遊歩道を使って引き返すルートです。

本当はその際、橋を渡って対岸側を通っていけたらよかったのですが、台風などの影響か通行止めになっていました。
ちょっと悲しい。



この前来た時はこんな吊橋無かったのですが、景色ってほんと一瞬で変わっちゃうものですよね。



舌震の”恋”吊橋と呼ばれてるそうですが、昔話からすると破局の吊橋なんじゃ…。
ワニと姫様は決して添い遂げることがないのですよ。

とまぁ、アホなことは置いといて、平成24年5月に完成ってことはやっぱ大学卒業したあとに出来たみたいですね。



そして初めて行く遊歩道を歩いていきます。
川の水面からかなり高い位置についているのか、木々に邪魔されて川が全然見えない・・・。
なんだか空中遊歩道を歩いている感じ。



木々が鬱蒼としていい感じですね。
水の流れる音が聞こえてきたりして、散歩するにもちょうどいいコースです。



ただ風景に変わり映えがないので途中で飽きますが・・・。
旧遊歩道は人に優しくないアップダウンの多い道なのですが、渓流に沿って作られているため、景色がコロコロ変わってとても楽しい道なのですよ。

ですので、個人的には旧遊歩道を歩くほうが好きかなぁ。



そんな感じで歩いていくとだんだん景色が変わってきます。



どうです?
この巨礫郡!!

どでかい岩がゴロゴロしております。



また、向こう側にはなにやら絶妙なバランスで立ってる岩が。
こちらは「はんど岩」というのですが「はんど」とは出雲地方の言葉で「陶器の水瓶」のことだそうです。



そうこうしてるうちに、中間地点まできました。
こちらは岩と岩の間に橋がかけられており、川の中の岩まで歩いていくことが出来ます。



岩の上から眺めた風景。
暑い夏の日なんかは、この上で少し休憩すると涼しげでいいですよ。
まぁ、直射日光が当たる時間帯は暑いですけど…。



こちらに見えるのが、清心亭という無料休憩所です。
中にはベンチなどもありますが、森の中なので…。



そして本来はこの橋を渡り対岸を歩いて行きたかったのですが、奥に看板があり通行止めとありました。
前に来た時はこの道を歩いていき、はんど岩の向こう側をグルっと一周できたんですけどね。

早く通行止めが解除されないかしら。



まぁ、文句を言っても仕方ないですし、旧遊歩道を歩いて帰りますか。
先にも書きましたが、旧遊歩道は川に沿って道が付いているのでアップダウンはあるのですが、川の景色を見ながら歩いていけるので結構楽しいです。



こんな感じで川の流れも途中見ながら歩けます。
水が澄んでいてキレイですねぇ。



周りも結構な岸壁です。
この辺の渓流の岩は全部回りから落っこちてきたものなんですね。



旧遊歩道はこんな感じの階段があったり。
結構劣化してスリルも味わえる特別仕様。



中には地質の案内看板も。



そしてこれで鬼の舌震も終了。
ここを見回ってるとき、知り合いからLINEが入りこのあと夕食を一緒に食べることになりました。
大学時代の親友です。

前にあった時は卒業式のあとの夕食のときなんで、かれこれもう数年あってないことになりますねぇ。
お互い、就職して仕事をやめてまた別のところで働いてたり。

ごくごくたまにLINEでやり取りしてましたけどそれも3年に1度位の割合。
さて、今晩はどんな話が聞けるのか楽しみです。

ダッシュで駐車場まで戻ってそのままホテルに直行しました。
ゆう
ゆう

旅行とカメラが趣味のゆうが撮影した写真をただただ紹介するだけのブログです。頑張って更新していきます。

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