2018/07/20

福井旅行 1日目 ~これはすごい!!世界で最初の醤油屋 室次醤油~

さて、丸岡城を見学し歴史ロマンを堪能しましたが、そのあとホテルに行くまで少し時間があります。
どこか良いところはないだろうか?

色々スマホで調べていると何やら気になるキーワードが・・・。


”世界で最初の醤油屋”

”創業440年続く老舗醤油屋”

”室次の歴史が、しょうゆをかたる。”

な、なんだこりゃ~!!
福井県に世界で最初の醤油屋がある?!

醤油の歴史は和歌山県湯浅ではないの?
前にブログでも紹介しましたが、


醤油誕生の地 湯浅町散策
https://krdayji1988.blogspot.com/2016/02/blog-post_21.html
ゆうのひとりごと

日本の醤油の起源は諸説はありますが、湯浅町がその一つとされています。
鎌倉時代にこの地に伝えられた金山寺味噌ですが、その仕込み時に偶然できたものが「たまり醤油」の原型なんだそうな。

ということは当然、醤油の老舗もこの湯浅にあるはずでしょ!
様々なが疑問を胸に、いざその店に赴きました。

何だかワクワクしてきましたね。


その歴史、四四〇年?!


やって来ましたのは、福井県福井市に本社を置く醤油醸造企業”室次醤油(むろじしょうゆ)”
なんでも創業は天正元年(1573年)なんだとか・・・。
ふ、古い・・・。

調べてみたら湯浅醤油の企業でも一番古いとされている角長でも創業は天保12年(1841年)。
なんと約300年も差があるじゃないか!?

むむむ、やりますな。
ちなみに我らが兵庫県が誇る醤油メーカー”ヒガシマル醤油”はその前身は天正年間(1573年~1592年)と割と近い創業なのですが、現在へ至る正式な創業が1942年からなのでやはり、この室次醤油の方が古いですねぇ。

びっくり!!


なんと本社はガソリンスタンド!?


何はともあれここまで面白そうな企業なら、本社に行って見るしか無い!
当然醤油を買うために。

というわけでアポイントを取ってみたら、本社事務所は17時までやってるので来てもらっていいとのこと!
平日は17時までやってるみたいで、事務所に行けば直売で製品が購入できます。

他にも道の駅やスーパーなどに卸してるそうです。




それでナビの案内する元、来てみた先がこちら。
・・・ガソリンスタンドやん!? \(^o^)/

ええ、どっからどう見てもガソリンスタンド。
もしかして給油ノズルから醤油が出てきてポリタンクに詰めれるとか・・・?
いや、ないか・・・。




ガソリンスタンドの店員の方に室次醤油の事務所に来ましたといえば、ガソリンスタンド敷地内に車を止めさせてくれます。

そしてガソリンスタンドの脇の階段から2階の事務所に上がれるわけです。
なるほど、ここだけ塗装が昔の蔵のなまこ壁っぽい塗装になってますね。

2階に上がり、受付で醤油を買いに来たと話すと奥から担当の人がやって来てくれました。
そしてただ買うだけじゃ面白くない。

色々この室次醤油と福井市のことを聞いちゃいました。


ガソリンスタンドは元醤油蔵だった!?


こちらは昔の福井市の地図です。
右手に見えるお堀が福井城。

上のグーグルマップで見てもらった良いのですが、福井城の場所には今は県庁が鎮座しております。

そして現在のガソリンスタンドがある一角に昔の室次の醤油蔵が立ち並んでいたんだとか。
そして足羽川の船着き場近くに分店があり、ここから醤油を船に載せ出荷していたそうです。


その歴史 様々な苦難あり



戦国時代に室次誕生

時は戦国時代、戦国大名の朝倉家家臣であった室次の当主は、織田信長との戦で全員討ち死にし、残された女・子どもで、柴田勝家が北ノ庄城下を作るとき、酒・醤油・味噌・糀業を始めたのが、室次の起源だそうです。
創業者の室屋儀右衛門(内田十内)は10歳に満たない子供だったそうな・・・。

それから元禄2年(1689年)に室屋4代、次左衛門が、遠く和歌山県紀州湯浅で、この頃確立された大量生産が可能な「こいくち醤油」の醸造法を学び、屋号「室次」を創業します。

なるほど、醤油起源でもある湯浅にも学びに行ったんですね。
そこから価格の安い醤油を大量に生産することが可能になり、船などで各地に配送するようになったそうです。

また、丁稚で入った職人が「暖簾分け」で各地で醤油を作るようになり、福井の醤油やが形成されていったそうです。


福井藩財政難を救え!ソイソースを世界に!

幕末頃の福井藩の財政は最悪でした。
松平春嶽公の命を受けた由利公正は長崎に越前蔵屋敷を建て、出島から福井藩の産物を販売しました。
生糸、布、木綿、茶、麻などがヨーロッパへ輸出されましたが、その中に醤油(ソイソース(英語)・弊社商品名「菊醤油」)もあり、それらの収益によって福井藩の財政は改善されたといいます。

このときの醤油を再現したのが「幕末のソイソース」。


最初は何じゃそりゃ?と思ってましたが、なるほどそういう謂われがあるんですね。
ちなみに、この醤油は坂本龍馬も味わったんだとか。
明治時代には岩倉具視・由利公正 視察団一行が、オランダに向かった際、幕末に輸出されていた室次醤油「菊醤油」を確認したそうで、現在も室次醤油はオランダに醤油を輸出してるそうです。



大火、大空襲、大震災、大水害を乗り越えて

その後、室次は様々な苦難に遭います。
明治35年の福井大火。
昭和20年の福井大空襲。
昭和23年の福井大地震に福井大水害。

甚大な被害を受け、戦前は約1,200坪もの広大な敷地に大きな蔵が並んでいたそうですが、いつしか敷地は半分以下になったそうです。

室次の歴史を担当の人から詳しく聞きましたが、そのとき出てきた話題が福井大空襲。
福井市ってそんな空襲があったの!?と驚きましたが、なんでも福井市にはパラシュートの布材を作る工場があったそうで、それで戦災に見舞われることになったんだとか。

戦後すぐにも大地震があったりと、中々過酷な運命を辿っていった室次。
このあとも室次の苦難は続きます。


大量生産時代 本物の醤油が作れない悔しさ

戦後は原料の大豆が手に入りにくく、本格的なしょうゆ造りは難航します。
その後、高度経済成長時代では、大手メーカーが醤油の大量生産のため、醸造促進のため年に数回醸造したり、絞った醤油にグルタミン酸ナトリウムなどのうま味調味料や甘味料などを添加し、安価で大量生産できる醤油造りが広まります。

再建に励む室次も、こういった新しい方式の醸造法での製造を取り入れ、しょうゆ造りを再開していったそうですが、先代社長は、自らの意思とは逆方向に進むしょうゆ造りに常々葛藤していたそうです。

「今の醤油は偽物だ。本当の醤油を造りたい」

ですが、「こだわった高い醤油は売れない」と散々言われてきました。

また、室次自身も生き残りのため、醤油業以外にガソリンスタンドも始めていました。
これが現在の本社事務所のあるガソリンスタンドです。
元々醤油蔵の立ち並ぶ一角にガソリンスタンドを建設して創業する。

先代社長は一体どんな気持ちだったのでしょうか・・・。
実際、同業者の中には、醸造業をたたむ者も少なくなかったそうです。


時が来た!再び本物を!!

数年前に先代社長は「時が来た」と感じたそうです。
近年は健康志向の高まりから、無添加食品への関心がたかまり、安いものでなく高くても良いものを求める声が広まってきました。

そして思い切って、新しい設備を導入し、本格的な天然醸造の醤油を作り始めました。
周囲からは「そんな醤油をつくって、大丈夫?」と言われたそうです。

コストはこれまでの3倍。
それでも幕末、世界に輸出した、福井が誇る室次の醤油を再びこの世に蘇らせたかった。

現代の設備を使い、江戸時代の製法で作る天然醸造醤油。
醤油を仕込み、次の冬の完成を前にして先代社長は急逝されました。

そして現在は、15代目が意志を継ぎ、「幕末のソイソース」だけでなく、様々な製品を世に出し、世界中に輸出しています。



担当の方から話を聞いて



そんな室次の歴史、福井の歴史、そして室次醤油について担当の方からじっくりお聞きしました。
上の写真が説明を聞き、醤油を試飲させてもらったときの風景です。

まるで我々を醤油を買い付けにきた商社マンか何かと、勘違いしてるんじゃないかと思えるくらいの熱心なトークに思わず時間が過ぎるのを忘れてしまいました。



ブログに乗せるんで写真をいくつか撮っても良いですか?と聞くと笑顔で了承してもらえました。




こんな感じに事務所には各製品が並べてあり、平日であれば9時から17時まで事務所は開いてるそうです。
向かう際は電話を1本入れておくと、下のガソリンスタンドに駐車する際もスムーズに行くかも。




こんなに本気で本物の醤油を作り続けている室次。
ですが、地元で天然醸造醤油の売れ行きはあまり芳しくないそうな・・・。

なぜなら福井の醤油は”甘い”
そう甘いんです、福井の醤油は。

昔、と言っても戦後でしょうが醤油に砂糖などの甘味料を入れられたのが、各家庭の味となってしまっており、いまさら「大豆、塩、小麦」だけで作った醤油はしょっぱくて売れにくいんだそうな・・・。




ですから、海外に向けて色々商品を開発し輸出してるそうです。
新たに天然醸造醤油を生産する際も、設備は昔ながらの杉樽ではなくステンレスの樽を入れたそうですが、これは海外に輸出できる醤油を生産するため。

海外に出荷するときは、杉樽では検疫に引っかかってて輸出できないんだそうな。
ステンレス樽で仕込み、火入れをして殺菌した醤油なら海外にも輸出できるそうですが、いつかは国内向けに杉樽仕込みの醤油を出して欲しいと思うのは私だけでしょうか。




室次は福井向けに甘味料を添加した商品も売っていますが、やはりオススメは無添加天然醸造醤油!
絶対美味しいので是非試して下さい。

また、塩を一切使わない魚醤を大学と共同で開発し、その魚醤の旨味を添加した旨味たっぷりの醤油「福むらさき」や「粉末醤油パウダー」などの商品もありいずれも無添加!

しかも素材にもこだわり”大豆、小麦、塩”そして水も全部”福井県産”なんだそうです。
これはほんと素晴らしい!
まさに福井の旨味たっぷりの醤油です。

私ももちろんお土産に買っていきました。
まさか福井にこんなこだわりの醤油屋があるとは知りませんでした。

これだから旅は面白い。
長々となりましたが、みなさんもぜひ室次醤油試してみて下さいね。
ゆう
ゆう

旅行とカメラが趣味のゆうが撮影した写真をただただ紹介するだけのブログです。頑張って更新していきます。

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