前回、仕事の在り方として「PDCAサイクル」について書きましたが、今日はもうひとつ仕事をする上で重要な「ほうれんそう」について書いていきたいと思います。
「ほうれんそう」といっても別にほうれん草を食べて健康な体をつくり、休むことなく仕事に取り組もうというわけではなく、ここで言う「ほうれんそう」とは「報連相」のこと。
つまり、
・報告
・連絡
・相談
の3つを仕事をする上では心がけようということです。
初めて日本でコレを提唱したのは山種証券の社長、山崎富治氏。
1982年に社内キャンペーンとして「報連相」かかげ、更に掛け声だけで終わらないよう毎月1日を「ほうれんそうの日」としてメッセージ付きのほうれん草を一束ずつ全社員に配ったとか。
やり方はどうであれ、「報連相」を意識させ実行させようとする熱意は伝わってきますね。
そう、今日はこの「報連相」について話していきましょう。
皆さんが何か仕事をするときはどうでしょうか?
キチンと報連相ができてますか?
例えばあなたが上司なら、部下に「報連相」を心がけろと言っても、自分の好きにさせてもらえないなどと文句を言われる。
例えばあなたが部下だとすると、逐一上司に報告するのがめんどくさいなどと思うことはありませんか?
そしてみなさん報連相とは言うったいどういう行動を示すのかちゃんと知っていますか?
まず、報連相とはどういうものなのかについて考えていきましょう。
「報告」・・・報告とは仕事の進行状況や問題の有無などを上位者に「報告」すること。
これを怠ると上司との共通意識が薄くなり、ある意味自分だけのワンマンプレイになりがちになります。
そうなると上司の意図とこちらの仕事とのズレが生じ、円滑に仕事を進めることに支障をきたすかもしれません。
「連絡」・・・連絡とは特定の事実を周知させておくこと。
これは単純に自分の予定や共通のスケジュールを自分の周りの共通理解にしておくということです。
1から10まですべて伝えておけたら一番いいと思いますが、そうはいかないのでこの場合優先順位を決め重要事項を忘れず伝えていければいいでしょう。
「相談」・・・相談とは問題やある事柄を話し合って解決すること。
ある意味これが一番重要で、そして一番抜ける部分かもしれません。
仕事上での相談とは上司との話し合いを意味することが多く、誰しも上司に問題を打ち明けるのは抵抗があるものです。
しかし、上司は部下の相談を聞くのが仕事、そして部下は上司に相談をするのが仕事とも言えるのでそこは奥せずガンガンいくべきです。
と「報連相」についてはこんな感じでよろしいでしょうか?
私のこれまでの人生を見てきても、「報連相」がキチンとできていた作業はとてもスムーズで結果も満足のいくものでした。
しかし、「報連相」ができてなかった作業はそれはずさんなものでした。
いくつか例を上げてみましょう。
これはいずれも大学生のときの話です。
先のPDCAサイクルで私は大学生協のバイトでPCの教室をしていたのは話したと思います。
そのとき、先輩と後輩入り混じったチームをつくり、各チームがそれぞれ講義内容を作成することになったのです。
私たちのチームは先輩3人に同期が2人のチームでした。
そして当然リーダーは先輩です。
受け持つ講義内容は最初の導入と最後の締めの部分。
ある意味、一番肝心な部分と言えましょう。
従来ならば、メインでやることを決めてから最初の導入、そして最後の締めを決めていくべきでしょう。
そしてそれは各チームリーダーが方針を決定し、それを各チームごとに作成していくのが理想的です。
しかし、そうことはスムーズにいきませんでした。
というのも、なんの方針もなく我々は講義を考えていったのです。
4月から講座は始まるので、年を明ける前からの作業となりましたが、何度会議をしても話が進みません。
そりゃそうです。
我々の作業というのは講座全体の枠組みが決まった上で初めて着手できるものなのですから。
しかし、講座全体の概要すら不透明なまま話し合いをするのです。
本来ならば1講義内容を決めればいいはずが、講座全体をどう流すかの話になっていきます。
そんなの1チームで決めれるわけはありません。
もちろん、こちらがある程度流れを作成し、それをリーダーが各チームに提案し、その流れで進めていけるのなら話は別です。
しかし、私達のチームリーダーはあまり言いたくありませんが、そこまで要領のいい方ではありませんでした。
というより、一体何がしたいのか、何をしてるのか全然理解して行動していない様子。
私達がこのような内容で講座全体を流しましょうといって一度はそれでいこうかと決まっても、次回にはそれと全く別のことをいう始末です。
年が明け、2月、3月になっても全然講座内容が決まりませんでした。
他のチームはどんどん決まっていたようですが。
度重なる会議に、夜の12時を過ぎても終わらない作業に私と同期の友だちはストレスが溜まって行きました。
そして確か、本番の2週間前でまた方針がガラッと変わり、すべてを1から作りなおさないといけなくなったとき、私たちはどんな顔をしていたでしょう・・・。
ちなみに、バイトなので講義をすれば各スタッフに時給が出ますが、講義作成は時給は0円です。
それでも高い金を払って受けてくれる大学生のために私と友だちが必死になって、講義の流れ、配布資料、プレゼン用のパワポなどを完成させました。
すべての作業が完成したのは確か本番1日か2日前だったと思います。
ちなみにそれで終わりではなく、次は最後の講義を考える作業が待っていたのですが、そこでもよりつらい現実がまってました。
あの頃はほぼ毎日のように大学のカフェ部分に深夜まで居座って(生協スタッフなので戸締りさえ最後すれば、店が閉まった後でも使用できたのです)、作業をしていました。
なぜ、私達がここまで苦労しないといけないのか?
ちなみに先輩3人中、2人は忙しいからとエスケープ、ちなみにどちらも連絡がつきにくい状態、そしてチームリーダーにいたってはむしろ手伝ってもらったほうがややこしくなるので手を出さないで欲しい状態でした。
そんなわけでなんとか前期の最後の講義まで終了したわけですが、私と友だちはそこでバイトをやめました。
先輩たちの仕事ぶりに心底落胆したのと、中途半端な仕事で給料をもらうことに嫌気がさしたからです。
そんななかで私にとって良かったことと言えば、それまで面識もなく最初の会議でちょっとお互いぶつかったこともあった同期の子と結構親しくなったことですね。
運命共同体と言いますか。
これやったら絶対辞めてやる!を目標に2人で深夜日が変わるまで大学に残り、仕事をしていましたしね。
さてここでいったいなぜ、後輩2人がここまで苦労したのか。
それは一重に「報連相」が上手くできていなかったからだと思います。
ちなみに、私達後輩2人だけでなく、チーム全体ないし生協のPCの講座全体が「報連相」をないがしろにしていた結果でしょう。
PDCAサイクルを提唱していた生協内でここまでずさんな仕事がよく出来るもんだとある意味感心します。
まず、私達後輩はチームリーダーだけでなく、他のチームのリーダーもしくは生協職員にもっと相談及び報告をすべきでした。
元バイトをしてたOBの方にはよく相談というなの愚痴はしていましたが、それでは現場が変わることはありませんでしたからね。
唯一できていたのは連絡でしょうか。
連絡網自体は生協独自のSNSシステムもあり、結構スムーズに連絡できてましたね。
そして今度はうまく言った例を。
私が大学時代に成功したなっていう活動は3回生のときに行った「進級論文」。
そして4回生に行った私の「卒業論文」です。
進級論文は私の学科で3回生に行われるカリキュラムで、4,5人でチームを組み、1週間野外調査をしてそれを3ヶ月でまとめ上げるというもの。
これは誰と組めるかくじ運もありますが、その後どう進めていくかで最後のプレゼン発表と論文作成が大きく左右されます。
私のチームは運がいいのか悪いのか、そう不真面目でない学生が集まったのでが、4人中2人はあまり面識がない方でした。
しかし、いざ一緒に1週間、それも夏場で猛暑が続いた年です。
そんな中、野外で調査していればいやでも仲が良くなりますね。
最後の日程に近づくとはアホなことを話しながらも、みんな自分に割り当てられた作業をキチッとこなしていました。
そしてそこからは室内作業。
調べてきたデータをすべてプロットし、それを解析していきます。
ここでも各自作業を分担し、それぞれ別々に作業をして行きました。
夏休み期間中ということもあり、みんなが一緒に作業をするってことも難しかったですしね。
しかし、各自連絡を取り合い、作業の進行状況を報告し、足りない部分を補い合ってすべての作業は順調に進んで行きました。
そして分からないところがあれば即先生方に相談に行きました。
ただ、分からないといっても「自分で考えろ」と言われるのは関の山なのでちゃんとこちら側の意見も添えた上での相談です。
そして最後のプレゼンが終わり、貰った評価はA判定でした。
これはやはり嬉しかったですね。
そして、その後の卒業論文でも毎週、先生に報告及び相談の時間を設けてもらいました。
そこで、今までの作業のまとめと今後の方針を決めていくのです。
データの関係で私の卒論の結果もガラッと変わったものになりましたが、何の問題もなく最後までいけたのははやり、「報連相」を心がけていたからだと思います。
「報連相」は別に仕事だけじゃなくあらゆることに必要になってくることだと思います。
特に自分ひとりで何かやるのでなく複数の人間が集まって何か一つのことする上ではかかすことのできない指標ですね。
これからも報連相をよく肝に銘じて生きていきたいと思います。
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